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「GDPでは、幸せは測れない、その訳?」
こんにちは、こんばんは。
「GDPでは、幸せは測れない、その訳?」 

そもそもGDPは、1934年米連邦議会の為に経済学者のサイモン・クズネッツ氏が開発したもの。これが、第二次世界大戦中に国家の軍需生産を測る指標として使われるようになり、その後、国家の経済成長を測る指標として定着したもののようです。

当時、「戦車や大砲をどのくらい作ったか?」を測ることから始まったもので、社会の豊かさや人々の幸せを測るものではなかったのです。

クズネッツ氏本人が1943年に米国議会で「GDPでは、国の豊かさや人々の幸せは、殆ど推し量ることはできない」とも証言されています。

GDPとは、「国内で新たに生産され、市場で取引されたモノやサービスの付加価値の合計額」です。
それがなんであっても、モノやサービスが生み出されて市場で取り引きされ、お金が動けば、GDPは上がります。

つまり、環境汚染や交通事故、暴力事件などが起これば起こるほど、もれなくGDPも上がるという事。なぜなら、環境汚染によって病気になったり交通事故にあった人の医療費、暴力事件に投入される警官の超過手当なども計上されるからです。

逆に、家事や育児、ボランティア活動など、いくら幸せを作り出していても、市場で取引されなければカウントされません。

私達が気をつけなければならない事は、「私達が何を測るかが、私達の行動に影響を与える。」「もし間違った指標を使っていれば、間違った事の為に努力することになるだろう」と言う事です。
「何を測るかが私達の行動に影響を与える」としたら、本当に幸せな社会に向かう行動が取れるよう、社会がそして自分が何を測るのか、幸せの尺度は何なのかをしっかり考えていかなければなりません。


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GDPが上がった、下がったと一喜一憂するのではなく、数値に出来ないモノにこそ、目を向けていかなければ、数値の上では幸せなはずなんだが、、、、」と首をかしげなくてはならなくなってしまいます。

日本政府も、幸福度指数の研究が始まりました。最初の動機はよくても、数値に振り回されては、GDPと同じ結果になりかねません。

何でもかんでも数値にしたがる生き方に対して、警告していきたいものです。

                    参考資料:環境ジャーナリスト 枝廣淳子氏のコラムより

それではまたお目にかかりましょうね。

Nakamura momoko
by mgmomoko | 2012-05-29 10:38 | 教育