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映画「小さな哲学者たち」に感じること
こんにちは、こんばんは。

映画「小さな哲学者たち」に感じること

スクールのご父兄から、「先生、予告編だけなので はっきり分かりませんが、ローレンシャンスクールがやっているのと、同じようなことをしてる映画でしたよ。」と教えてくださり大いに興味を持って、小さな映画館に行ってきました。

1日一回上映という、なんともゆっくりの映画館(シアターと言うべきでしょうか)で「小さな哲学者たち」は上映されていました。

映画館に入るのは、何年ぶりでしょうか。あまり気が進まなかったのですが、見たい気持ちが先に立って出かけたのです。が、昔の映画館とは大違い、1階のちょっとおしゃれなカフェでのんびり過ごした後、ゆったりと飲み物を持って入ることのできる場所でした。椅子の横には飲み物用のラックまであり、至れり尽くせりの映画館。随分と変わったものです。
余談が長くなってしまいました。すみません。

この映画、世界初の試みとして、フランスの幼稚園で行われた哲学の授業を2年間に渡って密着取材したドキュメンタリー映画でした。
場所は、フランスの公立の幼稚園。

哲学を学ばせることによって、子どもの成長と変化を描いたドキュメンタリー映画、
人種も民族も様々な中、若い女性教師と子どもたちが、試行錯誤を重ねながら、心を通わせ、成長していく姿を映しています。(映画のコメント)

3歳から5歳までの子どもたちに哲学の授業をしていきます。
といっても、講義のように教えるのではなく、子ども達に考えさせ、発表させながら難しい問題に取り組んでいくのです。

最初、何も、だれも発言しない子ども達に、若き教師は、戸惑いながらも、語りかけ続けていくのです。まったく話せず、ひたすら聞き役に回っていた子どもも、徐々に自分の意見を言えるようになっていきます。“愛について、死について、人種について”、大きく難しい問題にも、子どもたちは大人顔負けの意見を言葉足らずに話すさまは、本当に可愛らしく、また、たくましくもありました。

この年齢で、ここまで内容を理解出来るものなのかと、感動しました。
まるで、小さな大人です。

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徐々に、哲学の授業で取り上げられた会話は、幼稚園内に留まらず、親子の間でも、話し合われるようになっていきます。

いよいよ幼稚園を卒業する日が近付くと、この幼稚園を懐かしむようになるだろう、この哲学の授業がもう無くなることについて寂しく思う、自分達が受けたと同じような哲学の時間を、年下の子どもたちが受けていくのだろ、など、子どもたちの言葉が流れる中、エンディング画面になっていきました。

誰もしばし立つ人もいませんでした、恐らく、考えさせられる映画でしたから、それぞれ思うところがあったのかもしれません。

国の違いはありますが、多様化する現代の教育の在り方について大きなヒントとなる作品でもありました。       
この映画、名古屋では、9月2日まで伏見ミリオン座にて上映中

スクールでの取り組みも、先の長い取り組みですが、なんだかとても勇気付けられました

お時間のある方は、ぜひご覧になってください。
それではまた、お目にかかりましょうね。
by mgmomoko | 2011-08-30 23:31 | 教育